原作/C.Wニコル  演出/関矢幸雄  音楽/クニ河内



今から20年前。                                 
劇団あとむが旗揚げ作品として公演した『風を見た少年』が装いも新たにかえってきます!



初演日程決定!

東京都児童会館 第32回 夏休み児童・青少年演劇フェスティバル

04年8月1日(日) 開演 14:00 (開場 13:00)
        
会場  渋谷・東京都児童会館ホール



おもしろいドラマやハラハラさせるドラマはたくさんあります。
でも自分の心の中を静かにのぞいて見るドラマには、なかなか出会えません。
 こんなせわしない時代にこそ、そんな作品が欲しい。
演出家関矢幸雄氏を創造リーダーに迎え、「劇団あとむ」をスタートさせた時、私たちが考えた事はまずそれでした。
C・Wニコル氏の書いた『風を見た少年』を読んだ時、ものすごいスケールの大きさに驚くと同時に爽快感につつまれました。
 こよなく日本を愛する冒険家、C・Wニコル氏が自分の日本語力を八歳の子どもにたとえ、
日本語で書いたこの『風を見た少年』は、私たちが、子どもがいや応なしにおかれている
競争優先の社会の中で、日頃、忘れている心≠ニか魂=Aそして
そうだ、人間は脱皮をしながら成長しつづけることができるんだ≠ニいうことを思い出させてくれる作品でした。
 自分の心の命ずるままに生きている男(人間)たちを見るのは限りなくさわやかです。
「今や敵とも共に生き合う時代」を説く関矢幸雄氏、「人間と自然が共に生き合う」ことを唱えるC・Wニコル氏、
この二人はさわやかさだけでなく限りなく心優しい男たちです。
心優しい男たちが創りあげた、心優しい少年のドラマ『風を見た少年』は
全国の子どもたちの所へ飛んでいける日を待っています。(H・A and K・A)




                
渋谷・東京都児童会館 の初日に向けて
稽古の日々、制作は順調に進んでいます。

C・Wニコルさんは大喜び、楽しみにして下さっています。
 
デッサンの今の時期は、関矢演出のもと、1人1人の可能性がひきだされます。
夏 8月1日(日)の初日、ニコルさんからは、既に「日程をkeepした」との報を
いただきました。1985年初演『風を見た少年』から20年、ニコルさんの活動は
大きく実り、あとむも成長しました。
再会を楽しみに、脱皮を繰り返す熱気あふれる稽古場です。(K・A)



   





    
稽古風景。関矢先生と。
模型かこんで思案中。


「単純なやりかたで深い表現を」とは演出の関矢先生の考えだされる表現様式の根幹をなすものですが、あらゆる表現に通じると思います。 芝居で表現できないものはないと思ってはいるものの、目に見えない「こころ」や「魂」や「風」なんてもの(?)をどう表に現すか大きな課題です。さあどうする。一同シーンとしてしまいます。頭の中は乾いたぞうきんのよう。見ている人たちがワハハと笑って心がゆったりしてくるような面白いやりかた、きっとあるはず。先生は言います「演劇の目的は人の心を動かして、人を元気にすることだ」と。見ている人たち(百人百様のいろんな気分をもっている)を元気にするには、俳優がそれ以上元気溌剌でなければならない。元気はおおもとの気ですからこれが萎えるといろんな点で具合がわるくなります。
ではその元気(生命力)を生み出す力は何だ?これこそ関矢先生が提唱され実践されている『遊び』のなかにあります。『遊び』には本当に人が気づかなければならない大切なことがいっぱい入っています。
本気で遊ぶと無心になる。心に壁がないからなんでも感じられまる。遊びから発見した深い表現は人の心に沁みいり、心の襞にくっつき、大切な事を気づかせてくれる力があるはずです。
演劇はプレイ・遊びもプレイ〈関矢先生の言葉〉うーむ…遊んで自由になったところで、さて、見えない「風」をどう感じて表現するか。しかし遊ぼうと言われてもすぐには遊べないんだな私は…。遊ぶにも力が要る。私の遊び心はまだまだ浅い!