『星の王子さま』題字  “星空に消えた詩人”サン・テグジュペリが、 
  子どもたちにのこした“愛のメッセージ”

  
   歌とアニメイムとパペットで遊ぶ素劇                               

     



演出の関矢氏は常に「単純で深いものを」と言っています。
今回も、その通りで、手法の中心は“アニメイム”“セキヤ・ボックス”です。

“アニメイム”は十数年前に関矢氏が、生み出した遊びで、
一番単純な‘線と円と球’‘棒とボールと輪’に置き換えての造形遊びです。
今回はそれを劇の中にとりこみました。

“セキヤ・ボックス”というのは‘箱馬’のことです。
だいたいが定形の物ですが、今回は10人の妖精たちが、
50個近い箱馬(30×30×45)を自在に操って風景を変えていきます。
その変幻自在な使われ方は“セキヤ・ボックス”と絶賛されたそうです。
そのほか、ものを見立てた“遊び”が、たくさんとりこまれています。


あらすじ

「ね・・・・・ヒツジの絵をかいて!」サハラの砂漠に不時着し、   
修理に苦闘する飛行士(作者)の前に現れたのは、
小さな星がふるさとの王子さまです。
「ヒツジの絵をかいて」
バラの花とのちょっとしたいさかいがもとで、その星を出る決心をし、
いろいろな星の人を尋ねてみます。
人一人しか住めない小さな星の孤独な王様自惚れ男の星。
恥ずかしいのを忘れるために飲み続ける酔っ払いの星。
年がら年中、数字数字の実業家の星。そして、一分間に一周する星の点灯夫
王様にごあいさつ
どの星を尋ねてみても「大人って変だな?」と思うばかり・・・・・ただ。
最後に尋ねた星にすむ地理学者に
「はかないということは、そのうちに消えて無くなるということだ」
と教えられ、
残してきたバラの花も、やがて消えるのか・・・
と胸を痛めます。

最後に尋ねた地球でも、不思議な体験ばかり・・・
それでも友達になったキツネ
「そこらに咲いてるバラは、あんたにとってただのバラだが、星に残してきた
バラはあんたにとっては、かけがえのないバラだ。」
といわれ、別れてきたバラがいよいよ、なつかしく感じられます。
星にのこしてきたバラ



バラの花のために星へ帰る決心をした王子さまは
大切なことは目に見えないんだよ。
という言葉を残し、まるで光が消えるように空に消えていきます。
愛するもののために生きる勇気≠飛行士に残して・・・。


スタッフ

原作     


脚色     
構成・演出 
音楽     
美術 
人形美術  
衣裳     
小道具   
照明     
音響     
演出助手  
舞台監督  
声の出演  
ボイス・
トレーニング  
サン・テグジュペリ
(訳;内藤濯〔岩波書店版より〕)
秋山英昭
関矢幸雄
クニ河内
有賀二郎
河野弘行
秋山京子
小嶋京子
西山孝一
永井裕之
熊谷章
楠定憲
林義久(劇団ひまわり)
森田克子



1/50の舞台装置図