平成9年度・厚生省中央児童福祉審議会 推薦作品
平成9年度・文化庁芸術文化振興基金による芸術創造基盤整備事業


プーシキンが見いだし、ガガーリンもソルジェニツィンも読んだ、
エルショーフの『せむしの小馬』
イワンというどこかぬけていて、お人好しで悪気のない青年と、
耳が長く、背中に知恵の詰つまったコブのある小馬の
ロシアのおおおらかさが生んだ奇想天外痛快無比なドラマ!

学校・ホール公演の実施要項
公演実績
 公演後のトピックスも
アンケート集

作品ちらし


ものがたり

すべて生音!
録音技術の発達とともに、ともすると演劇の【音】は録音されたものに頼りがちですが、
一切録音されたものは使わずに、すべて生音です。効果音も、すべて生音です。
「月のテーマ」はこの楽隊で 役者が演奏
だから、音楽も生演奏!
音楽はロシア音楽の中心でもあるバラライカ、アコーディオンをはじめ、
ヴァイオリン、フルート、トロンボーン、トランペット、クラリネット、マリンバ等々
すべて、生演奏ですすんでいきます。
しかも、音楽家ではなく、出演する俳優たちが楽器をもち、すべて演奏します。
全員で大演奏!
舞台表現は布で!
舞台表現は書き割りではなく、一枚の大きな布がクジラになったり、
海になったり、家になったりします。
皇帝の住む宮殿も、野原も、火の鳥なども同じく布を使って、表現します。
クジラが船をはきだします 海の王女 船にゆられて
手話なの!?
全体を通して、手話がパントマイムのように、時にはダンスのように使われます。
ふたりはともだち


ものがたり




畑荒らしに困り果てた百姓一家。
見張りに失敗した兄たちにかわって
イワンがつかまえたのは、みごもった白馬。
逃がしてやったお礼にと、イワンがもらった三頭の小馬。
金銀小馬は兄たちが持ち去り、
残されたのは耳が長く 背中にコブある小馬。


イワン一家
 

弱い者どうしイワンと小馬は心を通わせ
兄さんたちの後を追う。


「おいら、おまえのお母さんと約束したんだ
おまえの本当の友だちになるって」

「イワン!これからずっとずっと
力を合わせてやっていこう
ぼくたち本当の友だちだもん!





ふとしたことで火の鳥の羽をひろったことが
皇帝ツァーリの耳に入り
「火の鳥をつかまえてこい」「海の王女をさらってこい」とむりばかり。
ところがこの小馬、
知恵はあるし空を飛べるでイワンをたすける。


イワンと皇帝陛下
お月様


海の王女をさらってくると、皇帝はすっかり気に入って
「わしは王女と結婚する」ところが王女は
「わたしと結婚したいのなら海の底から私の指輪を
持ってきて」
困ったイワンに
「私の母はお月さま、母に聞いて」と王女さま。
「ぼくらはともだちさ」と小馬にはげまされ、
月に向かってまっしぐら。


 さて、どうなるイワン

苦心のすえに指輪を探しあて、
大宮殿にもどってみると
 イワンと小馬を
待っていたものは・・・。



ものがたり

語り手・じいさん・・・・・・・・・楠 定憲 銀の小馬・・・・・・・・・・・・黒木幸枝
ダニーロ・手下・・・・・・・・・・林 大介 皇帝ツァーリ・・・・・・・・・・楠 定憲
ガブリーロ・・・・・・・・・・・・・・野口 徹 役人頭・クジラ・・・・・・・・・織田晴光
イワン・・・・・・・・・・・・・・・・原田邦治 お月さま・・・・・・・・・・・・・・京本幸子
コブの小馬・・・・・・・・・・・・小嶋京子 手下・魚・・・・・・・・・・・・・森田公一
白馬・・・・・・・・・・・・・・・・・三浦美穂子 町の人・・・・・・・・・・・・・・阿部真心
海の王女・・・・・・・・・・・・・・三國純子 市場の人・・・・・・・・・・・・高橋由布子
演奏・バラライカ・・・・・・・織田晴光・京本幸子・野口徹 その他演奏・諸役・・・・・出演者全員
    キーボード・・・・・・阿部真心

ものがたり

 原 作  ピュートル・パブロビッチ・エルショフ   訳     田中かな子(理論社)
構成・演出・振付  関矢幸雄 脚 色     関矢幸雄  秋山英昭
  音 楽       クニ河内 小道具    小嶋京子
  美 術       有賀二郎 照 明     西山孝一
 人形美術      河野弘行 音 響     永井裕之
  衣 装       秋山京子 舞台監督   楠 定憲
  制 作       劇団あとむ